森@館長
柔軟体操と聞いて、みなさんはどのような運動を思い出しますか?長座して背中を押してもらって頭を膝につけたり、足を広げて上体を前方に
曲げたりと、身体を柔らかくする動きを連想する人が多いと思います。またはスポーツの前に軽く身体を動かしたり、ラジオ体操も柔軟体操の
一種だと思っている方も多いでしょう。このような運動は、主にはスポーツの前に行うことにより、筋肉の緊張を取ったり関節を柔らかくして
、けがの予防や身体の片よりを緩和することを目的としています。
では、ストレッチと柔軟体操の違いをお分りになるでしょうか?
柔軟体操もストレッチの一種という認識で間違いはありません。ちょっと専門的になりますが、「1・2・3!」というふうに勢いをつけて動
かす柔軟体操は「動的ストレッチ」と呼ばれることもあります。それに対して、ゆっくり身体を動かすという一般的なイメージにあるストレッ
チは「静的ストレッチ」と呼ばれたりします。筋肉の伸展性を養い関節の可動領域を広げるという作用はどちらの運動にも共通するものです。
動的ストレッチ(柔軟体操)は、短時間で関節可動域を広げたり筋肉の出力を高めることが出来ますが、反動で身体を動かすために痛みや経度
の苦痛を伴うこともあります。逆に静的ストレッチはゆっくりと自分のペースで動かすことが基本ですので、柔軟性の向上や緊張緩和、血液循
環促進、そしてなによりリラックス効果に優れています。
もうお分かりかと思いますが、肩こりや腰痛などに効果的なのは静的ストレッチの方です。しかし、こんなに素晴らしい静的ストレッチにも難
点はあります。無理をせず力まず、ゆっくり動かすということは意外に難しいのです。自己流でやっているうちに、いつの間にか単なる柔軟体
操になってしまう人が多く、そうなると期待した効果が得られないので、諦めてやめてしまうという人もいるわけです。では何が肝心なのかと
いうと、それは呼吸法なのです。呼吸法を会得すれば、セルフケアとして静的ストレッチを応用できる部位を増やしていくことも可能です。
スペースワンでは、ストレッチ系の治療プログラムとして他動運動(施術者の力で患者さんの身体を動かす静的ストレッチ)を取り入れていま
す。鍼灸治療や全身マッサージに他動運動を組み合わせることにより大変に効果が上がっています。特に、慢性腰痛・ぎっくり腰・股関節痛・
腰椎椎間板ヘルニアなどの症状でお困りの方にはお勧めです。
また、整形外科ではお馴染みの「腰痛体操」というストレッチ体操も指導いたします。渡されたプリントにある動作をすべておこなったのでは
、30分から1時間はかかってしまい、とても毎日続けるのは大変です。必要最低限の動作にアレンジし、より簡単に、そして短時間で効果を出
せるようにできます。難しい呼吸法も身に着けて、今後のセルフケアの幅を広げることもできますよ。
※腰痛体操の会得には個人差がありますが、ハーフコース2回~4回程度の受診で効果が得られるようになる方がほとんど
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